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【アスリートレポート】松本駿選手
2012MTBマラソン世界選手権

期日 2012年10月7日
会場 フランス/オルナン
天候 雨 気温10~18度 コース 距離 80km(ワンウエイ)
結果 68位 Time:5時間29分

 一年のブランクのインターバルを空けて、3度目になるMTBマラソン世界選手権に挑戦が始まる。現地在住の日本人サポートと、4人の派遣選手はスイスチューリッヒ空港へ到着。4時間の車移動で現地オルナンへと到着した。限られた時間、移動疲れと時差ぼけをスタート迄に如何に克服するか?また、ワンウエイコースもなるべく試走して頭にインプットしたい所だ。バイクを組み立て早速試走へと出かける。予想以上のウエットな路面。木の根と岩、泥の歓迎を受けつつ、想定外の試走時間を費やしてしまう日もあり、完走の二文字すら危ういサバイバルレースを実感した。また自転車のメンテ、洗濯、食事全てをまかなう時間を奪われ、集中する時間も体力も奪われていた。前日には、1/3までコースを見る事が出来たが、後は未知なるレース。過去のジャパンシリーズ田沢湖、菅平高原、さのさかの泥決戦をミックスしたレイアウトもあり、バイクにも泥対策でスタンバイした。そして、日本チームが一丸となり、サポートチームとのミーティング。日本人トップから30分遅れは、サポート打ち切りというルールと10キロ毎に設けられた7カ所のフィードエリアの確認を夕暮れギリギリまでサポート部隊は下見とライダーズミーテングの確認を任せ、明日の準備を進めた。

 レース当日、夜明け前から予想通りの雨。小雨になり会場迄自走、スタートにスタンバイした。いよいよ始まるサバイバルレース、号砲、選手が流れ、思いっきり走り出した。スムーズな位置取りで、50番手程迄前にいた。ヘリコプターの音、歓声が響き、泥しぶきはあらゆる所から飛んで来る。ハイスピードな展開に、息を切らしながら全力で漕ぎ続ける.....。集団落車も数回発生。ハイペースで進む集団も次第に縦一列なり、登り坂へと入っていった。途端に落ちるペース、石が多い林道をラインを選びながら駆け上がる。スーパーフライ100のトラクション性能に助けられ、試走時よりも濡れた為に粘土質から泥に変わった為に進みやすい。下りセクションでは、ヨタヨタ走る慣れない泥に苦戦するライダーをごぼう抜きで順位を上げて進んだ。あっという間に第一フィードがやって来てボトル、そして水掛をバイクにフィリ掛けてリセット。次に駒を進める。後発でスタートしている、女性ライダーもファーストループをショートカットする形の為、合流入り交じる。ハジメはリズムが違うのでパスする際のラインが苦戦させられたが、トップの方になると積極的かつ、限界ギリギリな呼吸で走り続けている。階段でのシケインランニング!高台の登山道。山奥で雨にも関わらず多くの観客に驚き、あちこちでコールする"シュンマツモト"のコールで元気をもらった。幅5メーター左側は崖、右側有刺鉄線の策。センターにはラインがあるが岩があり、滑って今にも崖に押し出されそうになる。慎重に走ると、崖側から抜く女性ライダーに呆気にとられた....。再び下りで、乾きかけた泥でタイヤがロック。持ち合わせていたバターナイフで、掻き出し泥を振り切った。

 高速直線が続く泥セクション、前輪が取られない様気をつけながらスルーアクスルの剛性で数回転倒を逃れた。以前なら間違いなく逃れられない落車に、機材進化を感じた。4回目のフィードではボトルのみ摂取。スムーズに行けた事も前半の遅れを取り戻す形にもなり、先行する門田選手とも差は2分から1分半まで短縮していた。持参のボトルで飲む事はもちろん、泥を落とすという事もしていた為、直ぐに無くなってしまった。流石に致命的になり、足の痙攣が気になり始めていた。ポケットに忍ばせたワンセコンドを数カ所で摂取して補給。何とか5回目のフィード迄もち、押し担ぎと泥に妨げられながら、6回目のフィードでは門田まで30秒と進んでいた。古き雰囲気のある建物、川沿い、小道を進む。数カ所のマーシャル、交通整理係、オフィシャルフィードでは食物のいいにおい(BBQで焼く肉の香り)が誘惑をそそらせる。 気を取り直し進む。田園、大きなカウベルのゲートをくぐり抜け、再び直線が続く。遥か彼方だった選手が迫ったり、逆に迫ったり。最終フィード手前で門田選手と同時進行し、最後のループへと突入した。

 気力と根性比べ。下りは周囲の選手より有利だが、平坦はぐっと離されてしまう。さっき迄一緒だった選手とも置いてきぼりをくらい、淡々と最後の下り迄進んだ。残りは下りだけだが、足が痙攣し石でコース端側へと弾かれた。生憎、大きなタイムロスにならず、狭い石垣をすり抜け、最後に2名程抜けゴールした。

 今回は、現地在住の木山さんのガイドと助け、藤本選手の友人もフィードに入って頂く事で大きな助けとなりました。また、この機会を与えて下さった方々、関係者の皆様のお陰で、ベストリザルトを刻み、大きなステップになりました。来年への課題を克服し、次回はもっと良い形で頑張りたいです。応援ありがとうございました。

TREK 松本駿

大会関連サイト:http://www.extreme-sur-loue.com/extreme/
リザルト:http://www.uci.ch/templates/UCI/UCI1/layout.asp?MenuId=MTY1OTI&LangId=1
コースマップ:http://www.kitzalpbike.at/asp_service/upload/content/Ultra-Strecke-Map.pdf
機材
バイク TREK/2013 SUPER FRY100 ELITE SL ホイール BONTRAGER/XXX
コンポーネント SHIMANO/XTR ハンドル BONTRAGER/BIG SWEEP bend12°
シートポスト BONTRAGER / XXX サドル BONTRAGER/Evoke carbon Inform
サスペンション (前)FOX RACING SHOX /32FLOAT CTD FIT RLC 100mm 1.5"taper 15QR (65psl) 
(後) FOX RACING SHOX /Float CTD 6.5x1.5 (150psl)
タイヤ IRC/Mythosxc proto(F&R) 29x2.1 (1.8psl) 
ヘルメット OGK Kabuto/REDIMOS エースパールホワイト
サングラス OAKLEY /Racingjacket,VR50 Photochromic
シューズ Shimano/SH-M315E,CustomFit
チェーンオイル Finish line/WET Lube
サプリメント
Grico/Powerproduction   
  レース前:
BCAA顆粒/エキストラブースター
  レース中: CCDx4(2L分),クエン酸&BCAAx2ボトル1、ワンセコンドBCAAx1、ワンセコンドピーチx3、ワンセコンドレモンx3
  レース後: エキストラアミノアッシド /BCAA顆粒/ゴールデンタイムプロテイン/グルタミンTB/クレアチンP
Powerbar  
  レース前:
Powerbar Vanira
  レース中: PowerGel トロピカルフルーツx1 グリーンアップルx2 梅x1
  レース後: Gel Blasts
サドルバック TOPEAK、ウエッジドライパック(防水サドルバック)レースロケットHP(ポンプ)、ミニ9プロ(マルチツール)
 
スポンサー
TREK BIKES / FOX RACING SHOX / SHIMANO / OAKLEY / I-NAC / COMPEXSPORT / HYDRAPAK / POWERPRODUCTION / PowerBar / PIAA / GOLDWIN / CONTOUR / OGK kabuto / TOPEAK / FINISHLINE / 2013MXWCS

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